元気な高田、元気な小規模事業者
「しづやしづ賤のおだまき繰り返し むかしを今になすよしもがな」。これは平安時代末、源義経と恋仲にあった静御前が、敵対する源頼朝に捕らえられ、頼朝の前で詠んだという歌です。店の名物「おだまき最中」は、この歌に因むお菓子。大和高田市は静御前生誕地ともいわれ、またかつて紡績業が盛んだったこともあって、60年ほど前に考案されました。「最中は餡が命。その味に妥協はありません」と話す樫根修弘店長の言葉通り、北海道産の大納言小豆の風味が香る豊かな味わいで、大和高田を代表する銘菓の一つとして親しまれます。バラ売りのほか箱入りもあり、手土産にもおすすめです。
よこぜん三倉堂店では「おだまき最中」以外にも、丁寧に手作りする栗饅頭にケシの実をまぶした「ネギ坊主」のほか、桜餅、うぐいす餅、柏餅、若鮎、月見団子など、季節に合わせた和菓子も販売しています。どの和菓子も素材にこだわり、丁寧に手作りした自慢の品ばかりです。樫根修弘店長は、「私たちの店は幕末に米穀商として始まり、何度か商売替えをして、今に至っています。これほど長く商売ができているのは、地域の皆さまに信用していただいた結果。それだけに、手を抜くことはできません。いただいた信用には、信用でお応えしてこそですから」と話します。
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